三富新田、川越重伝建散策!!

埼玉県の南西部に位置する三富新田と蔵造りの町並みとして知られる川越重伝建地区に青井研6名でいって来ました。
   
写真左:川越、右:三富

三富新田は三芳町所沢市をまたぐように位置しており、1694年に川越藩藩主、柳沢吉保によって開発されました。
一戸あたりの地割りは間口70m、奥行き700mの短冊状になっていて、敷地の道路側から屋敷地、耕地、雑木林の構成は生業と住空間が一体をなして一つの地割りの中で完結しており、とても興味深いものです。実際にその場所に立ってみると奥行き700mという空間はなかなか凄まじく、向こう側の道路は見えないほどです。またB4吉野君の発表にもあったように、かつての地割りを継承しながらも部分的に宅地開発がなされていたり、工場が建設されていたりなど様々な変容を見ることができます。
  

三富見学の後は車を30分程度車を走らせ川越伝建地区へ。
今日の川越の町並みは明治26年(1893年)の川越大火を契機に、耐火建築としての蔵造りの店蔵がつくられたことによります。
この日は休日ということもあり多くの観光客で賑わってました。その雰囲気に飲まれ観光気分で食べ歩き&公園でブランコ!!
この地区の特徴として、間口約4間、奥行き15〜20間の地割りに道路側に店蔵を配置し、その裏に庭や住居、蔵がうなぎの寝床状の土地に配置されています。
川越伝建において保存すべき重要な景観は一番街と鐘つき通り。そのため現在残っているものは道に面している店蔵で、後ろの部分は宅地分割や建て替えによってかなり変容しています。逆に言えばファサード保存によって生まれる都市機能のギャップをうらの部分を自由にすることで、つじつま合わせをしていると考えることもできるのではないでしょうか。伝建地区の境界、つまり裏の部分の端をみても特にどちらが保存地区か分からないくらいです。また宅地分割した際に接道条件を満たすために一つの建物と見なされるように造られているらしき建物も発見しました。
  

  

その後ヤオコー美術館(設計:伊藤豊雄)へ。
残念ながら17:00を過ぎていたため、中へ入ることはできませんでした。次の機会に...



  

  

M1滝沢