下北沢驛前食品市場実測調査

少し前ですが先月28日の東京版産經新聞に当研究室の下北沢驛前食品市場実測の様子が掲載されました。


・2011年11月28日 産經新聞(東京版) 朝刊


…と、報告で済ませるつもりでしたが、この実測調査について未だブログでいっさい触れていませんでした。汗
簡単にこの活動について書いておきたいと思います。





この実測調査は本学の小林正美先生より持ちかけていただいた話で、8月末より定期的に実測を行ってきました。

下北沢驛前食品市場は戦後まもなく闇市としてスタートし、未だにその面影を残しています。
しかしながら、小田急線の線路複々線化事業にともない駅前ロータリーを再整備するために、すでに取り壊しが行政によって決められました。
今食品市場や踏切がある位置の上には都市計画道路補助線街路54号線と世田谷区画街路代10号線が敷かれることになっています。
その計画地にはザ・スズナリなどの古くからある街並みも含まれ、様々な反対運動も行われてきました。2005年頃には雑誌等で大々的にこの問題が報じられたこともあり、一般の人でもこの話を聞いたことがある人は少なくないのではないでしょうか。

僕たちの当面の目標はこの戦後から続く食品市場の図化作業を行い、その増改築のプロセスを推察するということです。このことによって下北沢の街が車のスピード感や大規模な再開発とは無縁のところで、いかにして醗酵*1してきたのかを知る一助になればと考えています。

各々論文や卒業設計を抱えながらの作業ですが、近いうちにしっかりとした成果物にしたいです。
継続的かつ精力的に活動していきます。


*1:隈研吾・清野由美『新・ムラ論TOKYO』集英社新書のなかで隈氏は下北沢の街の独特な成り立ちを醗酵という言葉を用いて表している