サブゼミc班・第二回

ブログのアップ遅くなり申し訳ありません。
「先行形態論班」第2回発表は、本来第1回目の「場所と空間 先行形態論」とともに発表するはずだった
「都市は連鎖する」(『10+1』No.30)
「都市はたたる」(『10+1』 No.32)
「先行デザイン宣言」(『10+1』 No.37)
の3つについて発表しました。


「都市は連鎖する」
第1回で発表した「先行形態論」を提唱するに至るまでの経緯を中谷礼仁先生率いる都市連鎖チームが、大阪を対象としたフィールドワークで得た事例を通して紹介。
そのような過去における都市構築物がどのように受け継がれているかを紹介することによって、すべての都市は先行物の「かたち」を残し、それらが連鎖して今に至る「先行形態論」を論として裏付けている。


「都市はたたる」
上記した都市連鎖の「無意識」のうちに残ってしまった過去の形質が、現在のかたちにどのように影響を及ぼしているかを、知らず知らずのうちに異なる時代の事物が結びついている現象(=結物)として「百鬼」や「妖怪」に比喩して紹介している。


「先行デザイン宣言」
都市連鎖研究体と環境ノイズチームが先行デザイン会議を機に、両チームが今までのサーベイから設計手法を抽出し先行デザインを展開。

都市連鎖チームは、都市連鎖分析を基盤としたデザイン手法の提案をする。このデザインは都市形態の成立と変容の根源を、「コンゲンカード」という6枚のカードにし、都市変容のプロセスとして捉え、それらをダイアグラムとし、都市デザインに再適用する手法である。

都市計画上は一般には障害とみなされる「環境ノイズエレメント」。これは土木構築物、過去の都市計画など都市計画的には障害とみなされる既存不適格なものを、場所の記憶やその風景のアイデンティティなど風景の多層性を担うものである。
環境ノイズチームは収集事例に関する調査・分析による研究結果を都市連鎖チーム同様、デザイン手法として展開していく。この時に「クッキングアーバニズム」という料理に比喩した10の設計手法をたて先行デザインを行った。


というのが第二回目の発表内容でした。


サブゼミ中もみなさんそうでしたが、先行形態論で挙げられている「無意識」のうちに更新されている都市連鎖の具体例は非常にわかりやすかったと思います。しかし、それらを微分し、都市の根源として挙げられるものを設計手法として扱うのはとても違和感がありました。
第三回では手法とは別の重要なキーワードとして挙げられている「セヴェラルネス」などの概念を紹介し都市連鎖の詠みの手法の理解を深められたらと思います。


B4 西村 拓真