サブゼミD班 第2回

こんにちは!
続いてサブゼミD班第2回の発表についての報告をします。

第2回では、前回からの課題となった点を整理し直すことと、もう一冊の参考図書である鈴木博之先生の『東京の地霊』の中から1つの事例をピックアップして紹介することにしました。

最初は前回課題となった“読み替え”“食い潰し”“転換”の使い分けについて。
前回はそれらをまとめて意識せずに引用してしまっていたのですが、本文を再読してみるとそこに鈴木先生のこだわりがあることがわかりました。食い潰しという評価をするポイントをはっきりと明言することは難しいですが、鈴木先生なりの庭園都市・江戸のもつ私的全体性についての強い思い入れが感じられました。自分が予想していたよりも議論が盛り上がり、みんなで理解が深められた気がして嬉しかったです^^

次は『東京の地霊』より、三井一族と久能木一族のエピソードについて。
久能木一族の土地を買収することを前提に計画した三井と、それに抗う久能木一族。ここでは三井が計画、久能木が生成の関係であり、地霊をいう観点で土地を追っていくとそのような歴史がみえてくる、という事例です。当時久能木一族は三井からどんな大金をつまれようと決してその土地を譲りませんでした(その後の疎開空地によって泣く泣く手放すことになってしまうのですが)。その痕跡が、現在の三井のビルの形状に見て取れるのはとても興味深いと思います。
ただ、鈴木先生のいう地霊というものがどんなものかということをもう少し班内での共通認識としてはっきりさせておいてからこの事例を紹介しないといけなかったかな、という感じがしました。どうしても特徴的な言葉であるし、なぜその言葉が選ばれているかという部分も前提としてみんなが気になるところであったようです。

最後に、前回の課題となった市区改正と区画整理についてそれぞれを詳しくまとめ直して発表となりました。
市区改正で道路を拡幅する際に、自分の土地が狭くなるのになぜわざわざ補助金をさしだして率先して拡幅してもらおうとした人々がいたのか、区画整理の際に所有は同一人物なのになぜいつのまにか土地が細分化されていったのか、はっきりとした答えが分からないことがありましたが、難しいながらも興味深いテーマでした。土地が資本としてやりとりされるようになったという時代の一事項は、実はものすごくその後の社会に大きく影響していくことだったのか、と『都市へ』の内容を思い出したりしました。
B4は難しくてついていけなかったという声がちらほら、、、要勉強ですね^^;頑張りましょー!


感想としては、今回のサブゼミに限らず毎回のサブゼミやゼミでなのですが、「A班のマンハッタニズムのように、、、」や、「B班の保存論の観点では、、、」というように、議論の際にみんなそれぞれが取り組んでいるサブゼミのフレームを持って意見や疑問を投げかける場面が多く、ひとつのテーマでも多角的にみられることやすべてのことが関係し合っているようにみれるのが面白いなあと思いました。

ではでは、D班第3回目、どんなテーマになるのかお楽しみに^^

B4 スズキ