研究室家具完成!

新学期から始めた家具も8月末に完成し、ご指導頂いたmihadesignの光本直人さん、濱名直子さんをお招きし完成披露会を行いました。
mihadesignのお二方をはじめ多くの方の助言のおかげで完成することができました。改めてお礼申し上げます。ありがとう御座いました。

今回の家具ブロジェクトは東日本大震災の影響が生田キャンパスにもおよび、4年生ブースが大破したことをきっかけに始まりました。
設計条件(収納物リストの作成や設置場所)、材料、接合方法の検討から始まり施工、行程のマネージメント、予算との兼ね合いなど、1つの物を完成させるための全行程を経験できたことは大変勉強になりました。
来年度の研究室第二期家具プロジェクトに向け作業をしていく中で重要だと感じたポイントを挙げたいと思います。

・規格寸法(今回は3×6)の中でデザインの試行錯誤を行うことの重要性。
初期案では規格寸法を考慮していないものであった。使いやすいと思われる机幅と、部屋の寸法のみから家具の寸法を導きだしていた。しかし、実際には流通する板材の規格寸法の中でデザインを考えなければならない(コストや施工のしやすさの点から)。

・各ユニットの側面は化粧材でなくてよい。
今回使用した材はシナランバーコア。一般的なものは両面がシナで化粧が施されているが、片面化粧の物を使うと良い(2〜3割安)。この家具は12のユニットからできているため、各ユニットの側面は張り合わせてしまい見えないので化粧は不要。

・ロフト部分の天井面に照明。
ロフトにより照明が作業面に直接届かないため、照明器具の付け方を検討。天井面を白で塗装。


今回の家具プロジェクトは建築とはほど遠い小さな規模の物かもしれませんが、物を造るにあたって生じる障害に直面することができました。上であげたような流通する規格の中でデザインを考えることや、コストとの兼ね合いなどを解くということも建築を造ることの一部で、形を造るということの裏には様々な背景があり、それらは常に関連し合いながら一つのものとして完成していくのだと実感しました。




B4 滝沢