トウキョウ建築コレクション  全国修士論文展を終えて

3月4日に「トウキョウ建築コレクション」(TKC)の全国修士論文展の公開討論会が行われました。

青井研究室の出場者は、石榑督和と門間正彦の二名でした。
    

石榑督和     闇市の発生と整理からみる新宿駅近傍の形成過程
                —都市組織の動態分析—

 戦後東京の鉄道ターミナル駅を中心とする都市形成を考える事は、終戦直後の闇市の発生と、その整理過程を考える事であると言っても過言ではない。本研究は新宿を対象とし、その過程を捉えるものである。終戦から新宿駅近傍の戦災復興土地区画整理事業が完了する1970年前後を対象とし、闇市の発生と整理の過程において、建物や土地がどのように動き、都市組織を再組織化していくのかを観察する。この時期を観察対象とするのは、短期間で新宿がもっとも激しく変容した期間であり、またそれ故に現在の新宿をなす基盤となった時期であるからだ。(修士論文梗概より抜粋)

門間正彦     鹿島論争(設計施工一貫分離論争)に関する歴史的研究
               —建築家の職能を軸として—

 今日、建築家の職能は多様である。一概に建築家といっても、建設業の設計部に属する者、フリーアーキテクトを推進する者など様々に存在する。では、建築家とは、何者なのだろうか。明治期に建築家の理念が導入されてからフリーアーキテクトたちはその職能を確立すべく建築士法を提案してきた。しかし、その運動は実らない。一方の建設業は、戦前から技術を吸収しその力を蓄えてきた。1950年、朝鮮戦争による特需から一気にその力を発揮し始める。1968年になると、両者が「設計施工一貫か否か」をめぐって争うようになる。これが鹿島論争である。本研究は、この鹿島論争を分析し近代日本の職能史に位置づけようとするものである。(TKCの冊子より)


  

討論会の後、布野研究室と青井研究室でオールナイト飲み+朝4時半からカラオケにて、打ち上げ!!
 
 

布野先生のタフさに脱帽です。

村上