福島アトラス02 & 03

ついに梅雨になり、気分が少し上がらない今日ですが、
夏から進めていたプロジェクトの報告を致します。
青井研から青井先生、今ちゃん・さきちゃん・てら(Ⅿ2)、ちゃんまん(Ⅿ1)、よっしー・結ちゃん(B4)が調査・執筆に参加した
「福島アトラス02:避難社会と住まいの地図集」と「福島アトラス03:避難12市町村の復興を考える基盤としての環境・歴史地図集」が完成しました!


02・03共に青井先生監修


02では「避難社会と避難にかかわる“住まい”」に焦点を当てまとめています。
例えば、72の家族の移動経路を示した経路図、福島県内に整備された県が供給するすべての応急仮設住宅団地の配置図など膨大なデータが蓄積されています。
さらに、避難生活を支える人びととその経験についてのインタビュー記事が載っており、そこでも地元の建設事業者による木造仮設住宅の供給や、その再利用による地域再建の試み、あるいは県外避難者の支援など、多くの新しい経験が伝わるようになっています。

03では、福島の自然環境や歴史文化と、3.11以前、そこに存在していた生活との関係を地図化し、土地の起伏や河川の流れ、土地利用や生活の「手がかり」までを描ききり、被災前「3.10の福島の姿」を読み解けるよう描かれています。
南相馬市小高区をフィールドにA1表裏にまとめられていますが、ほとんどが手書きで表現されているのです!本当に迫力あるしものすごくかっこいいです。見ごたえありまくりです!!


03の編集統括は篠沢さん、イラストはイスナ・デザインのお二人


ちなみに、この福島アトラスはヴェネツィアビエンナーレで展示されてもいます!
青井先生もブログを書いているのでチェックしてみてください
https://medium.com/vestigial-tails-tales-akihito-aois-notes/%E3%83%B4%E3%82%A7%E3%83%8D%E3%83%81%E3%82%A2-%E3%83%93%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%83%8A%E3%83%BC%E3%83%AC%E5%9B%BD%E9%9A%9B%E5%BB%BA%E7%AF%89%E5%B1%952018%E6%97%A5%E6%9C%AC%E9%A4%A8-751a20294c44




このプロジェクトはもちろん、NPO法人福島住まい・まちづくりネットワークからの発信で進められていましたが、
他にも、川尻さん、
株式会社はりゅうウッドスタジオ
中野デザイン事務所の中野さん、保田さん、西垣さん、原さん、林さん、
東京大学復興デザイン研究体の井本さん、須沢さん、千野さん
日本大学の浦部先生と浦部研究室
工学院大学の篠沢先生
イスナ・デザインの野口さんや一ノ瀬さん、などすごい面々が集まって出来上がったものです。



学生の我々からしたら、皆さまと関わりながらプロジェクトに参加できたことはありがたく、とても勉強になりました。
そしていつも宿や移動手段の手配、福島県内の車移動での運転など、調査にあたって身の回りのことを整備していただいた高木さんには感謝してもしきれないと感じております。本当にありがとうございました。


最後に、この福島アトラス02・03は福島の復興や再建に向けて使えるコンテンツであることと同時に、今後災害を経験する他の地方に引き継がれることを願っています。


Ⅿ2 寺内