2018年度 プチゼミ旅行

7/26、27に行われたプチゼミ旅行の模様を、D2滝口が報告します。

場所は神奈川、静岡、山梨の3県です。

研究室のメンバーの撮影した写真を編集してお届けします。


はじまり

26日朝9時前、登戸駅からレンタカー3台に分乗し出発しました。

江之浦測候所

杉本博司氏設計の施設です。
夏至日の出線と冬至日の出線を2軸線として配置構成し、
「原始的なもの」をメインテーマとしながら、
様々なエレメントを集めています。


まぐさの上に古代遺跡風のレリーフがのっています。


続いては、坂茂氏設計の、静岡県富士山世界遺産センター

円筒をコアとする逆円錐系の展示スペースを
スロープがめぐる構成です。


木組みのディテールを確認する人々。


謎のポーズ。

シンボリックな逆円錐部分の遠景は見事ですが、
個々の内部空間の作られ方は、ややつめられていない印象を持ちました。


次は歩いて数分のところにある富士山本宮浅間大社

楼門


拝殿前の寺内くん。

この正面の建物が拝殿で、奥に本殿の二階の屋根が写っています。
二階建ての本殿は、極めて珍しく、「浅間造」の呼称で呼ばれます。
徳川家康の造営により生まれた形式とされますが、
この特異な本殿が生まれた経緯に興味を引かれます。


眠そうな顔のちゃんまんくん。


湧玉池の前での集合写真。

宿泊地へ移動。


夏なので、アイスが美味しいです。牧場の味が…。


和田さんとアイス。

宿に荷物を置いて、保坂猛氏設計のHOTO FUDO(ほうとうふどう)へ


山梨の郷土料理“ほうとう”をいただきました。

宿にて

三須くんの憂鬱。独特の余韻が残る秀逸なカットです。


この後合宿先で夜からサブゼミ最終回、D班三回目の発表がありました。



翌朝。27日のはじまり。

朝食の風景。私は寝過ごして食べれませんでした。


まず、本日最初は清白寺へ。
清白寺は室町時代禅宗様仏殿(国宝)が残ります。

禅宗様仏殿に特有の屋根の反り、細かな作りなどに注目して見ました。
小さな建物ですが、高い密度で作り込まれています。
部材の古び方も良く、工芸品のような建築です。


眠そうな顔。

つづいて甘草(かんぞう)屋敷へ。

まりえさんとパラソル。

この屋敷を建てた高野家は
江戸時代に薬用植物である甘草を幕府に奉納していた家とのことです。
中央に二段の突き上げ屋根を設ける形式は甲州民家の特徴です。


縁側に腰掛ける青井研の令嬢たち。


サングラスが眩しい。


集合写真。

次の目的地は、北川原温氏設計のキースへリング美術館。


到着を喜ぶ人々。

キースヘリング氏は1958年アメリカ生まれのアーティストです。
太い線描で、人型を繰り返し用いる作風でした。
美術館はスロープによる上がり下がりを多用する構成で、
キースヘリング氏の動的な作品と呼応しています。

ここでは、キースヘリング氏の躍動感溢れる作品に触発され、
青井研のメンバーは、様々なポーズで身体表現を試みていました。



語る青井先生。
青井先生はこの後所用のため東京に向かいました。

最後の見学地は、丹下健三氏の設計になる、山梨文化会館。

メタボリズムの考え方を取り入れているそうです。
全体的にはシステマティックに作られながら、
個々の部材には力が漲っており、大変エネルギッシュな建物だと感じました。
理念的なものを具体的に立ち上げる、ということに巨大な構築のエネルギーが放出される、
ことを体感させられます。


以上で見学地の紹介は終わりです。

渋滞に巻き込まれ、登戸に戻ったのは9時近くでした。

車ごとに別れて飲んだ後、院生男子(全員)とB4の馬くん
でカラオケに行きました。


歌う馬くん。
馬くんの歌声はすばらしかったです。
馬くん、ありがとう!

最後に歌の話になりましたので、次の詩で締めくくりましょう。

The music in my heart I bore,
Long after it was heard no more.
(その歌は私の心にやきついた/聞こえなくなったのちのちまでも)

(W.Wordsworth,The Solitary Reaper末尾)